My Favourite Books – 01 |「シャーロック・ホームズ」シリーズ

書籍:My Favourite Books 藤沢優月の好きな本
My Favourite Books – 01 |「シャーロック・ホームズ」シリーズ


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こんにちは、藤沢優月です。

これを読んでくださっているあなたにとって、
「はじめて夢中になった本」
というと、どんな思い出がありますか?

どんな本を、夢中で読みましたか?


私は意外に渋くて、小中の頃から、吉川英治全集などを読んでおりました。
なぜなら、家にあったからです。
『宮本武蔵』とか、『徳川家康』とか。……全20巻とか、40巻とか。

もしあれば、池波正太郎全集も、読んでいた気がします。
今の夢のひとつは、『鬼平犯科帳』を、読み倒すこと。……おもしろいだろうなあ。

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そんな中で、最初に夢中になったのが、
「シャーロック・ホームズ」
シリーズ。

「……なーんだ。シャーロック・ホームズか」
「子ども向けの、探偵ものでしょ?」
なんて、バカにしないでくださいね。

そこには、奥深い世界が、広がっていますよ。





ご存知かと思いますが……。

この、「シャーロック・ホームズ」シリーズ。
19世紀イギリス・ロンドンが舞台の、小説(フィクション)です。


作者は、サー・アーサー・コナン・ドイル。
職業は医師で、「シャーロック・ホームズ」シリーズの歴史的ヒットにより、叙勲された人物です。

時は、ビクトリア女王を君主に置く、大英帝国時代のロンドン。
当時、ホームズは実在の人物かと勘違いされ、依頼もあったといいます。

「ハリー・ポッター」シリーズが発刊されるまでは、聖書についで、売れている本だったとか。

売れるということは、支持されるということ。
多くの人の心に、時空を超えて、ホームズが住んでいるのですね。






翻訳の、おもしろいところ。
それは、(少々マニアックかもしれませんが)訳者によって、文調が異なるところ。


それゆえ私は、同じタイトルの、違う版も読む。
理由は、訳者が異なるからです。

延原さんの安定した訳や、深町さんの訳。

目は、走るように、文字を追います。
どの訳も、19世紀ロンドンの空気感や躍動感、においや音まで、ありありと伝わってきます。






そして、鮎川信夫さんの訳。

「〜くれたまえ」
という言葉も、表現も、古典ですね。

ホームズといえば、私にとっては「〜してくれたまえ」です。



イギリスは、今でも階級社会。
それなら、19世紀当時に、上流階級で使われていた英語は、きっとこんなふうに硬かったに違いない。
今ほど、表現が砕けていなかったんだろうなあ。

そんな感じさえ、日本語を通じて、ありありと伝わってきます。
このあたりになりますと、愛読しすぎて、本のカバーがすりきれていますね。





「シャーロック・ホームズ」シリーズが、好きな理由。
それは、この本が時代を超えて、聖書に匹敵するぐらい読まれている理由と、同じでしょう。

その理由は、きっと、優しさです。


生きていると、「正義は勝つ」にならないこともある。
本当はそうあって欲しいけれど、でも、勧善懲悪にならないこともある。


自分の側では、「悪は、相手の側だ!」と思い込んでいても……。
立場を逆にしてみれば、そう言い切れない世界観が、チラ見えすることだってある。

理不尽なことだって、小さいものなら、日々、山ほど。
「なんで?」と思うことだって、当たりまえに、ある。





小説の中でも、もちろん、ある。
それが、「シャーロック・ホームズ」シリーズが、単なる童話ではなく、子どもにも大人にも、脈々と読み継がれている所以でしょう。



時に理不尽で、きれいに「勧善懲悪」にはならない、現実の中。

そんな中、相手の心を、少しでも、分かってあげようとすること。

相手の心を汲み、共に悩む。
自分に与えられた能力を使って、困難な状況にある人たちの、力になろうとする。

その、強い優しさがきっと、時を超えて、人々の心を打つのかもしれない。






「よいものは、よい」
「ダメなものは、ダメ」

たとえ、その瞬間に、大声でそう言えなくとも……。

人として、絶対大切な基準を失わないように、せいいっぱいもがく、人間の姿。

19世紀でも21世紀でも、きっと、変わらない。
これこそが、シャーロック・ホームズ」シリーズが、時代を超えて、人の心をとらえて離さない、理由なのでしょう。




人の心の想いは、時代を超えますね。
優しさも、勇気も、励ましも。

いっけん、シンプルな冒険譚に見えて、果てしなく奥深い。
まだ、読んだことがない方がいらっしゃいましたら、ぜひ。


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