


2004年4月10日 空は快晴なのに、時計の針が時間を刻みます
日本人人質事件に関して、昨日のHPの呼びかけを見て「共感します」「政府にメールしたよ!」と連絡を下さった皆さま、本当にありがとうございました。皆さんと繋がっている、支えあっているという気持ちがして、本当に嬉しいです。
私が知っている限りの情報を、今日も載せたいと思います。聞くところによれば、政府の動向とは相反して、アルジャジーラや政府、様々な機関に「解放を求める署名」が殺到しているそう。
時間というテーマを扱っている私には、ストップウォッチのカチカチという音が聞こえてきそう。 注意を向け続け、関心を持ち続けることで変えられることが、きっとあると思うので、もう一歩、できることをしようと思います。
それでは、ホットな情報です。
■ 日本人人質事件を受け、急遽開設されたHP
情報がよく整理され、概要を知るのにとてもいいです
(知人のフォトジャーナリスト・石塚さんのページ)
http://iraqhc.jugem.cc/
■ 昨日ご紹介した、ジャーナリスト木村さんの写真が、中東の衛星テレビ局・アルジャジーラのHPに掲載されました。アルジャジーラでは、特設ページを作っています。日本政府の冷たい対応に負けず元気を出してゆこう。
http://english.aljazeera.net/NR/exeres/D2F8C568-2363-498B-B45D-2224282CEE90.htm
■ 木村さんの写真は、HIROPRESS.net フォトジャーナリスト広河隆一さんのページでも見られます。こちらは、日本語の文章つきです。
http://www.hiropress.net/contents/archive/information040409.html
この後も、できる限り最新情報を掲載してゆく予定です。ティータイムブレイクに、夕食前に、ぜひチェックして下さい。よろしくお願いします。
2004年4月10日 人質を解放するため、さまざまなネットワークが動く
フォトジャーナリスト広河隆一さんが、日本人の人質を解放するために働きかけていることが、アルジャジーラで2度放送されたと情報を得ました。
日本国内でも、ますます声は高まっています。それどころか、海外からもさまざまな声明が出されています。ほんの一部を。こちらからリンクで入れます。
http://www.n-and-h.co.jp/
http://www.n-and-h.co.jp/statement.htm
これだけの関心を集めながら、もし日本が人質救出に失敗したとしたら。「日本は何もできない、絶好のテロのターゲットだ」 イラクで働いている日本人にもますます危険が及ぶだけでなく、今度は日本国自体にテロのターゲットを向けさせる、絶好のアピールになってしまうのでは?
もちろん、人質の命が最優先。でも、いま必至で活動している人たちはみな「その先」を見据えてアクションを起こしているように感じてなりません。
2004年4月10日 午後9時52分 人質事件いぜん進行中。今日はまだまだ更新する
打合せに出かける途中のことです。日本人人質事件が気になるので、駅のスタンドで日経新聞を買いました。なぜ日経かというと、後輩が働いているから。
おととい、後輩とたまたま一緒にランチを取り、そのまま私は仕事へ、後輩は日経新聞社の遅番へ。「帰り気をつけてね〜」なんて言いながら笑顔で別れたのだけれど、その日の夜、こんな事件(人質事件)になるなんて。新聞社は、夜遅くまで本当に大変だったといいます。
ところが昨日。地下鉄で目の前に座った人のスポーツ新聞の一面。前夜から繰り返し流されている放送には、決して出てこない画像が掲載されていました。日本人人質の男性の喉元に、ナイフが突きつけられているではありませんか。
そんな中、フォトジャーアナリストの広河隆一さんからメッセージが届きました。それによると、連日テレビを通じて知っている以外の映像が存在しており、ご家族も放映を望まれているとのこと。メッセージをそのまま載せたいと思います。
JVJA世話人代表 広河氏よりお願いです
以下の要請文をテレビ局各局へ送りました。皆さんにも同じように各局へアルジャジーラを通じて入手された全映像を放映し、日本の国民にイラクで拘束された3人の本当の状況を知らせるようにすることを要請してください。全映像は7分ほどのものです。7分の中には私たちが見ていない恐ろしい状況も映っています。
以下はJVJAから発信した要請文です。皆さんの名前で以下の要請文を発信してください。お願いします。
報道関係各社殿
イラクで拘束されている3人がどれほど危機的な状況にあるか知らせていただきたいと、家族の方々から依頼がありました。記者会見で家族の方が各社に依頼されても、差し障りのない場面だけが流されて、家族の方々はそれが、政府や各方面の対応がのんびりしている原因ではないかと考えています。時間は刻々と過ぎています。至急、アルジャジーラを通じて入手された全映像を放映し、日本の国民に、本当の状況を知らせるようにすることをお願いします。報道の仕事は、真実を隠すことではありません。まして被害者の家族が放映を望んでおられるわけですから、自主規制せずに、国民に真実を伝えるようにお願いします。
以下要請先です。
NHK https://www.nhk.or.jp/plaza/mail/index.html TEL03-3456-1111
テレビ朝日http://www.tv-asahi.co.jp/anb/html/mail.html
報道ステーション http://www.tv-asahi.co.jp/hst/iraq.html
テレビ東京 http://www.tv-tokyo.co.jp/goiken.html TEL03-3432-1212
フジテレビ http://www.fujitv.co.jp/index2.html TEL03-5500-8888
日本テレビ https://www.ntv.co.jp/staff/form.html TEL03-5275-1111
東京放送 TBS http://www.tbs.co.jp/contact/ TEL03-3746-1111
ニュース23 http://www.tbs.co.jp/news23/ E-mail n23@sol.dti.ne.jp
*なお、リンクを張っている間にも新情報をアップロードしたかったので、ご覧になる際には上記のテレビ各局のURLのみ、copy&pasteでお願い致します。
2004年4月10日 午後10時48分 人質事件こう着状態
「ご迷惑をおかけしたことをおわびします」
人質となった今井さんのお兄さんがそのように話すと「謝らなくていい!」「今井さんのせいじゃない!」 今日、渋谷ハチ公前。若い世代が立ち止まり、演説に聞き入っていたそうです。
政府は「退避勧告を出していたのに、それでも入国した」と、まるで「無視して入国した方が悪い」みたいな言い方をしています。
確かにこの旅は、他の旅とは違うと思う。熟練した経験と判断が要求されるし、危険も桁違いに多い。素人が「ちょっと見学」に行く場所ではないのは、誰もが分かっています。
でも、もし「危ないから行くな」という言葉をうのみにし、「許可」の出た情報だけを追っていたら? きっと私たちの前には、かなり操作されて歪んだ事実が提示されることでしょう。そしてそれが、新たな現実を作ってゆくに違いありません。
(現在残っている歴史書も、そうやって為政者が作り替えた「勝者の歴史」であることは間違いないのですから。)
だから、これだけ多くのジャーナリストが、命をかけて戦地に赴く事実があるのです。たとえ止められても、そこには「伝えなければならなこと」があると、みな言います。
日本政府が、アメリカ政府が「安全だから取材してもいいよ」という情報。それは一体どんな情報? 爆撃の下で傷つく、被害者側の事実であるとは思えません。
2004年4月10日 午後10時49分 日本人人質事件のただ中で
何度も紹介しているフリーのジャーナリスト、木村さん。
明日、イラクへ旅立つそうです。そんな木村さんからのメッセージです。
明日朝刊で、共同通信、朝日新聞を通じて、イラク人たちからの邦人解放を訴えるメッセージと活動を配信する予定。また、中東で影響力を持つアル・アラビヤTVへもコンタクトをとってもらっている。
今、求められるのは、とにかく中東、イラク国内でのメディアでのアピール。現地で動くイラク人たちは、危険を顧みず、ラマディなどの危険地区へ向かい、有力部族長などへ邦人解放への働きかけを頼むビラを配りに行くとの事。
イラク人たちが、これまでの活動をしているときに、パソコンに向かうしか手段がなく情けない。皆さんも引き続き、それぞれの方法でのアクションをお願いします。
木村は明日早朝に東京へ、成田からヨルダンへ。その時はロシアの空港で待つことになる。必ず、高遠さんたちと再会できると、イラク人たちとも約束しあっている。
木村
追伸* 木村さんは直前になって、日本出国を取り止められました。イラクに向かうより日本にいた方が、人質救出の行動を起こしやすいと考えられたからだそうです。ここにご報告申し上げます。
2004年4月11日 午前2時05分
いつも愛読している別処珠樹さんのメルマガ(転載許可)に、興味深いメッセージ。大いに共感するところなので、転送します。同じこと思っている人、行動している人、心強いです。
●よ.み.さん
昨日から、イラク問題のメールやFAXがたくさん届いています。私は、福田官房長官の「テロに屈して自衛隊を撤退させてはならない」との記者会見の言葉に、これを機に自衛隊を派遣するか否かの問題から、テロに屈してはならないと、自衛隊の派遣を正当化しようとしているように感じてなりません。問題をすり変えようとしている。これが、戦争への道なのですね。論点がどんどん変わって、最後には戦争が正当化されてしまう・・・。
●せいやさん
民間人の人質救出を一番に考えるなら日本政府の最初にやるべき事は「人質交換」の提案です。困窮するイラク国民を助けに行って拉致され殺されかかっている3人の善意な民間人に代わって、イラク派兵に賛成した政治家と官僚と防衛庁の各代表の3名が身代わりの人質を申し出るべきです。
民間人の人質が開放されたら、代わりに人質となった派兵賛成派代表の3人(政治家と官僚と防衛庁)とイラク過激派との関係者同士で話し合い自衛隊は居残るか撤退するか決めて頂きたい。
「小泉首相、あなたが3人の身代わりに、イラクへ行って下さい」PEACE BOATのデモの横断幕にはそんなメッセージが。
http://www.n-and-h.co.jp/
政府の冷ややかな対応を前に、日本人の多くが思っているであろう怒りをひしひしと感じます。
2004年4月11日 午前2時07分
思い返せば、9.11の時もそうでした。
大きな事件があると、それに飲み込まれて、日常生活がストップしてしまいます。書きかけの原稿はどこかへ行き、大切にしていたことがいつのまにか放り投げられ、ちゃんと食べ、ちゃんと眠るという、穏やかなリズムを失ってしまう。根っこが抜かれてしまったようにふわふわしてしまうのです。
「カタルシス」な時、目の前で起こっていることは、確かにショックです。でも、自分のリズムを失ってしまったら、平衡感覚に狂いが生じる。判断能力を失ってしまいます。だからこんな時ほど、いつものリズムを大切にしようと思うのです。
仕事をして、散歩をして、ごはんを食べて、HPにアップロードして。外の景色を見れば、太陽が輝き、散りゆく桜が春の最後をしらせている。あたたかい太陽の下、のんびりと歩いて、この平和な光景を噛みしめると、イラクで捕われている人たちが思われます。そして、目の前の平和な光景も、本当に微細なバランスで成り立っているのだと気づかされるのです平和のありがたみを忘れ、維持する努力を怠れば、穏やかな日々なんてきっとすぐに崩れてしまうのでしょう。
そういえば、戦争を経験した祖母が、何もない平凡な、こよなく平和な日々をとても愛していたのを思い出します。
2004年4月11日 午前3時07分
11日午前3時。
いよいよ眠ろうと思っていたところ、NHKで「人質が24時間以内に解放か?」のニュース。本当であれば、こんなに嬉しいことはありません! もう一息!
2004年4月11日 午後10時半
事態が動きません。
一方で、水面下の流れははっきりしているようです。一昨日来、情報を受け取り続けている筋からの、新しい情報が入りました。こんな混乱した状況の中、軽々に公開するのはいかがかとも思ったのですが、いよいよ差出人の立場と名前を公にしてよいこと。そして、政府発表・テレビ発表の情報のみを信じるのではなく、一緒にいろいろなことを考えてゆきたいことを考えあわせて、メッセージを本HPでも公表することにしました。
日本政府へ、そして反戦市民、団体すべてへ
アルジャジャーラにたいする川口外相の声明、外務省報道官の声明は、拉致グループを激怒させるに充分です。
わたしたち、グローバル・ウオッチはバグダッド経由の警告を受け取りました。(パリ時間正午12時15分)これ以上、日本政府が自衛隊派兵の正当性を主張し、米軍と組んでイラク民衆を攻撃しようとするなら、人質解放の扉は閉ざされる危険性があるだろう、との警告です。
私たちは、日本政府がいっさいの無意味なアジテーションをやめ、今回の人質解放に繋がる道を開いたのは、政府の努力ではなく市民たちのネットワークであることを素直に認めるべきである。拉致グループを含め、イラク民衆が望んでいるのは、あらゆる外国の軍隊のプレザンスの退去であり、占領の早期終結です。
以上のことが尊重されないなら、拉致された日本人の生命に万が一のことが起こった場合のあらゆる責任は日本政府にあると判断されても仕方がないでしょう。
グローバル・ウォッチ/パリ コリン・コバヤシ
今しきりに報道されている「テロに屈しなかった日本政府は、正しい」なんていう単純な図式。これを丸のみにすることが、日本をますます戦争参加に傾ける危険な論理ということを心したいと思いました。
2004年4月11日 長い一日
ここのところ、何となくテレビを見ているうちに「自衛隊、行ったからにはがんばれよ!」と声援を送っている自分がいるのに気がつきました。
人間、、ひとつのものを長く目にしていると、いつしか感情移入をしてしまうらしい。でも、この状態をつくるために、為政者側はメディア対策やら、さまざなま心理的手法を駆使していることを思い出さなくては。
自分たちが主張したいことが受け入れやすいように、不要な部分をカットし、必要な部分を膨らまして、作りこんである。「メディア対策」とはそういうものだなあ、いつのまにか私も「つくりこまれた映像」を信じ込まされているなあと思ううち、ああそうだ、自分も本を作る時に、同じことをやっていると気がつきました。
私自身もまだ見ていないけれど、「7分間の映像(ノーカット)」を目にすれば、もっといろいろなことが分かると思うのです。
先日、フォトジャーナリスト広河隆一さんからのメールに「ある映像」の案内がついていました。それは、戦場のノーカットのVTRなのですが、私は最後まで見られませんでした。深呼吸して、覚悟を決めて、それから再生ボタンを押したけれど、3分の1のところでストップボタンを押してしまったのです。
でも、唯一分かったことがあります。いくらテレビの前で「テロとの闘い」などときれいごとを言っても、やっていることは人殺し。現場ではたくさんの血が流れているし、「闘い」ではなく戦争です。
「ガザから届いた映像」
http://www.hiropress.net/contents/archive/gaza_movie.html
考えてみれば、広河さんや木村さんといったジャーナリストのみんなは、こういった状況を目の当たりにしているんだなあ。だからこそ私にとって、彼らの言葉、そして現地を知るNGOの仲間の言葉は、戦地に赴かない官僚の言葉よりも信じるに足るし、重いのです。