ケアーにつながる[6]- 専門機関に出向く。即行動、もたもたしない。それが、することです。

ONSA WORKSHOP にご参加判断をされる前に
ケアーにつながる[6]- 専門機関に出向く。即行動、もたもたしない。それが、することです。


1 | 「ん?」と思ったら、即行動!


発達障害の回の、さいごです。

「あれっ? もしかして私、ちょっと当てはまるかも」
そう感じたら、とりあえず、発達障害の検査を受けること。

この行動を取ることで、ONSA WORKSHOP に流れ着いた発達障害「疑い」の皆さまは、かなりの人数、命拾いをされています。

「ケアーにつながる[3]」でご紹介しました。
発達障害の方のケアーをされている「NPO 法人 日本インクルーシブ研究所」の、中谷美佐子さんのブログからです。

「ああ、現場にいらっしゃる方だなあ!」と共感する言葉がありました。
ふたたび、出典をリンクした上で、引用させていただきたいと思います。

私が取材をしていて、どのお母さん達も
同じことをおっしゃる言葉が一つあります。

それは、

「様子を見ましょうと言われて、
その言葉を信じて様子を見ていたけれど、、、

子どものためにも、親のためにも何にもならなく
どんどん親子関係が崩れていきました。

子どももどんどんひどくなっていきました。

様子を見ましょうという言葉は信じてはいけなかったのですね」

です。

もうお分かりですね。
「様子を見ましょう」と言われたら
即行動に移さなければならないということなのです。

「発達障害かな? と思ったら行動すべきこと」より



2 | ここがまさに、大勘違いポイント。「グレー」は、「よかった! 軽い!」ではない。


そうです。
あなたの人生の責任は、誰も取ってくれません。

時にすごくアンフェアーだけれど、けっきょく、私の人生に起こったことの責任は、私が取らなければならない。
この人生は結局、私が生きる人生になるのだから。
この身体に入っているのは、私なのだから、誰も代わってくれません。



発達障害の検査を受け、「けっきょく、何?」「どっちなの?」ともやもやする場合。
こんなことが、起こる場合があるかもしれません。

「発達に隔たりがありますね。グレーゾーンです。でも、日常生活が送れるレベルです」

ところが、この言葉を真に受けて、
「やったー! グレーゾーンだ。私の発達障害は、ひどくないんだ。私は、大丈夫だ!」
そうやって、発達障害に関して、ほぼ何のケアーにも動かないという方。

ご存知ですか?
発達障害に関しては、スペクトラムが薄いよりも濃い……つまり「グレー」ではなく「黒」に近い方々のほうが、就職率がいいということを。


発達障害は「障害」と分類されていますから、場合によっては障害者手帳も出ますし、就職支援も得られます。
その結果、作業所などに就職して、自立している障害者の方も多い。


いっぽうで、いわゆる「疑い」や「グレーゾーン」のまま、放置している方々。
発達障害専門の組織や団体で、しっかりとしたケアーや、再訓練を受けていない方。

そうして、「ふつう」を目指して、自己流で、社会の中で格闘している方々。



定型発達の人々の中で、自分だけうまく理解できなかったり、うまくできなかったり。(← 前提が違うので、当たりまえ)
その結果、鬱っぽくなって、離職してしまったり。

生きづらくて、苦しくなったり。
仕事のミスマッチで、周りの理解が得られなかったり。トラブルが起こったり、避けられたり、嫌な言葉を投げかけられたり……。

その結果、しだいに社会に出るのが怖くなって、引きこもってしまったりする。
鬱や、他の症状等の、いわゆる「二次症状」を発症して、難しい段階に進んでしまう。

こうなると、大変です。



3 | 浮かれている余裕は、ないと思います


一説によると、「疑い」や「グレーゾーン」の方々の就職率は、3割程度という話もあります。
つまり、このゾーンの発達障害者の失業率は、「7割」に至るという可能性もある。


これはあくまで、「可能性」と前置きされています。
なぜなら、「疑い」や「グレーゾーン」ということは、数値に基づく確固とした調査が、できないということだから。

こうなるともう、どんな不況国の失業率よりも、圧倒的な数字。
「ケアーにつながる[2]」でご紹介した、精神科医・星野仁彦先生の「ニートのうち、実感で8割程度が発達障害」というお話とも、近似値になってきました。

さあ、「疑い」や「グレーゾーン」だからといって、まったく喜んでいられません。
それは、ぜんぜん的外れな浮かれ方です。


社会にもつながりづらく、職場にも、いづらくなってしまう。
自分が、何が原因で苦しんでいるのか分からないゆえ、ケアーにもつながれない。

対応が遅れるうちに、鬱などの二次障害を、背負ってしまう。
こうなると、「しなければならないこと」が、だんだんに増えてゆく……。

大人になると、誰も、人生の末期まで完璧に面倒なんて見てくれません。
みな、自分の人生は、自分で歩きます。

大変。
どうやって、生きてゆく?



4 | 「常識範囲」とは、どんなことなのか、後づけで学習する


では、どうするか。
何度も、口を酸っぱくしているように、「発達障害専門のケアーに、いち早くつながること」。

先ほどの言葉を借りるとすれば、「様子を見ましょう」と言われたら、「即行動に移さなければならない」ということ。

まずは「本人が」動くことが、絶対に必要です。

発達害の方には、科学的根拠にもとづいた理解と、専門のケアー・支援が必要ですから。

発達障害ということは、「空気の中に書かれた文字」が見えづらい/見えないということですよね。
つまり、「これが『常識範囲』でしょ?」という共有が、できづらい。
社会常識になじめず、しだいに社会から浮いてしまって、独自の路線を歩いてしまう。そうやって、社会からはぐれ、引きこもってしまう。

そもそもの原因は、脳特性です。
ですので、科学的根拠にもとづいた理解と、専門のケアー・支援が必要。


それゆえ、発達障害専門のケアーを行っているところでは、たとえば、この青丸の部分に何が書いてあるのかを、後づけで再訓練することに、協力してくれたりします。
(専門用語で SST …… Social Skill Training と呼んだりします)



いわば、世間を生きる上での「常識範囲」みたいなもののうち、抜けているところを、後づけで学習し、練習します。

抜け具合は、個人の脳の特性によって違う。
だからまずは、自分で、自分の特性を理解することが必要です。
その上で、社会を生きる上で最低限不便なところは、後づけの再訓練で補う。

その方がずっと、社会の中で生きやすくなります。
生きづらさが和らいでくると、可能性が広がりますね。



こういったケアーを、発達障害専門の支援団体等では行っています。
ですので、「あれっ?」「もやっ」としたら。

頼るのは、ここ(ONSA)ではないです。
まさに、時間とお金のムダ。
大切な時間とお金は、あなたの未来を創れることのほうに、使ってください。



5 | 想像以上に混み合っていると聞きます。素早く行動を


最近は、この「グレーゾーン」……いわゆる、軽度発達障害の概念が知られてきました。
別名で「公汎性発達障害」なんて概念づけられていますし、「大人の発達障害」なんて、キャッチコピーもついてきました。


別に、大人がなる発達障害があるわけではなく、軽度の発達障害は「グレー」ゆえ、大人になるまで「発見」されなかった。発達障害が原因で、その方がそんなに苦しんでいるなんて、誰も想像していなかった。
発達障害といえば、いわゆる「特別学級」のイメージしかなければ、当然ですよね。

ところが、その方が本格的に、社会に不適応になったりしたのが原因で、軽度の発達障害が、生きづらさの原因であることに気づかれてきた。
「大人の発達障害」で検索すると、たくさんの記事がヒットします。

でも、呼び名がどう変わったとしても。
つまるところ、脳の特性により、「見えない」「察せれない」「理解できない」「できない」死角の部分が生じている状態。
その結果、「えっ?」という行動になったり、社会常識からずれたり、あるいは、常識では考えられない行動になってしまう。

もちろん、そのことで、ご本人はとても苦しい状態。ですから、科学的知識に基づいた、しっかりした再訓練が必要です。
生きづらさが、和らぎます。

概念が知られることで、「私かも……」というご自覚の方が、増えてきたといいます。
一方で、いわゆる「グレーゾーン」の発達障害をきちんと診断し、対処できる機関は、まだ少ないといいます。

当然、猛烈に混雑していて、検査の予約に数ヶ月待ちという場合もあると聞きます。


進む方向が分かりましたね?
そうです。

「もやっ」「あれっ?」と感じたら、検査です。
そして、ケアーを受ける場所は、(ONSA WORKSHOP ではなく)発達障害専門の機関です。

あなたの人生を大切に。
あなたの人生を守れるのは、最終的に、あなただけです。





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