04 | 「生きる時間をとりあげられた」人に出る具体的な症状


具体的な症状から、逆引きして自覚してゆく


「生きる時間をとりあげられた」人が抱く感覚は、とても漠然としています。

「圧倒的に重苦しい、違和感」
「起きているあいだ中365日、解放されることのない違和感と緊張・恐怖」

「すべきことは、誰よりもがんばって、まじめに全うしている」
「それでもなお、しじゅう責められているような、びくびくする感覚」



「わかってもらえない」を、繰り返してきた

ところが、この感覚を説明しても、わかってもらえません。

「難しく考えすぎ」
「みんな、口に出して言わないだけで、いろいろある」
「あなただけじゃない」
「パーっと、ストレス解消すれば?」


ことあるごとに、さんざん言われてきました。

何度も、こんな経験を重ねているうちに……。
わかってもらうことすら、あきらめてしまいました。

そして、「そういうものなのだ」と自分を納得させことで、苦しさを封印してきました。



「生きる時間をとりあげられた」人の、具体的な症状リスト


それゆえ、「具体的であること」は、とても重要です。

症状に当てはまるなら、逆算して、
「これは確かに、私に起こっている」
と気づけるからです。


ここに、「生きる時間をとりあげられた」人に当てはまる、具体的な症状リストがあります。


あなたは、以下のリストに、どれぐらい当てはまりますか?
当てはまるなら、逆算して、あなたには確実に「何かが起こっていました」。


それでは、一緒に見てみましょうか。


「生きる時間をとりあげられた」人の、具体的な症状リスト
[1]
物理的あるいは精神的な意味で、家族やパートナーとべったりだと、苦しくなる。
自分一人の時間や、空間がほしい。

一人になると、正直、ホッとする。
一人でいる時だけしか、本当の意味で、くつろげない。

[2]
人との適切な距離感が、感覚として理解できる。
だから、距離感が混乱している時に、もやもやする。

人と近づきすぎると、あるいは、人に近づかれすぎると、苦しくなる。

[3]
他人の力を借りずに、弱音を吐かず、一人でやり遂げる。
客観的に言って、周りの誰よりも、優秀に成し遂げられている。
でも、目標どおり達成できたはずなのに、苦しい。

[4]
義務や責任を、たくさん抱え込んでしまい、苦しくなる。
しかも、先を見越して、数手を先読みして、優秀にこなすことができる。

それゆえ、もっと頼まれて、もっと抱え込んでしまう。
発達し過ぎた責任感で、用事をパンパンに抱え込んでいることが、苦しみの原因のひとつだと思う。

[5]
人に頼らなくとも、そこそこ自立して、生きてゆける。
ところが、つい反射的に、人の顔色をうかがってしまう。

「人とは、一緒に『いなければいけないのだ』」
その結果、他人に巻き込まれたり、引きずられたり、影響を受けすぎてしまう。

[6]
年齢に応じたライフステージということが、理解できている。
それゆえ、焦りの感覚がある。

外側は、年齢に応じたライフステージに、立派に至っている。
たとえば、学校に在学中とか、就職活動中、会社で部下がいる、結婚して子がいるなど。

でも、どんなライフステージの時でも、自分が「まだまだだ」という感覚がある。
自分が今いる年齢相応の、外側の基準に達しているにもかかわらず、内面の感覚との乖離(かいり)がある。

「私は、何かが至っていない」
「何かが欠けていて、不安だ」
というような、土台の不確かな感覚がある。


ポイントは、こうです。

・物理的な行動は、「できている」
 ↓
・でも、自己肯定感が低い
・「こんなんじゃ、まだまだだ」と、自分が思い込んでいる
・自分で、自分を責めてしまう
 ↓
・それゆえ、(本来はそうすべきでないのに、万一)責められても、「もっともだ」と受け入れてしまう
・でも、冷静に見てみれば、責められるような具体的な理由は、見当たらない
できている → 責められていない → でも苦しい
[現象に、矛盾がある]

ここが、見切りのポイントです。


よく似ているけれど、「生きる時間をとりあげられた」人とは異なる症状もある


ちなみに、よく似ていますが、少し違う症状があります。

表面上の「苦しい」という感覚が、よく似ている。
でも、よく観察してみると、苦しみの成り立ちが、異なっています。


もし、このような感覚なら、本ページ末のリンクへどうぞ。


苦しむ気持ちは、同じです。
そして、解決のための方法も、存在しています。

以下は、似ていますが、いわゆる「生きる時間をとりあげられた」人ではない症状です。


似ているけれど、「生きる時間をとりあげられた」人ではない症状[1]
[1]
物理的あるいは精神的な意味で、家族や友達、恋人とべったりで、離れられない。
現実として、人と離れられない。
事実、人と、しょっちゅう一緒にいる。

[2]
人と離れると、心細くなる。
どうしていいか、わからなくなる。自分で決められない。

[3]
他人の力を借りないと、何かが全うできない。

学生時代も、その時々で、誰かに手伝ってもらいながら、課題をクリアしてきた。
社会に出てからも、誰かに手伝ってもらったり、指示してもらって、仕事や日常生活を進めてきた。
誰かの手助けや、助言があることが前提で、仕事や日常生活が成り立っている。

逆に言えば、誰かに指示してもらったり、マニュアルのある仕事は、とても上手にできる傾向がある。
(たとえば、40代まで「マニュアルありき」「指示ありき」の仕事を、担当しているなど)

[4]
人に頼らないと、現実が立ちゆかない。

手続きが怖い。
お金の管理ができない。
旅行に行ったり、出かけたりするのは、予測困難なことが多くて怖い。

[5]
年齢に応じたライフステージに、至れていない。
(* あなたがまだ、学生である場合は、イメージしづらいかもしれません。その場合は、ひとつ後の表も、参考にしてください)

[6]
相応の年齢に至っているにもかかわらず、老後を含む、将来のことを考えていない。
不安は覚えるが、行動レベルに移れていない。

あるいは、どうやって生き抜いてゆくかの戦略を、うまくイメージできない。


これらは、「生きる時間をとりあげられた」人の症状ではない


さらに、見てみましょう。
重ねて、この場合は、「生きる時間をとりあげられた」人の症状ではないです。

似ているけれど、「生きる時間をとりあげられた」人の症状ではない[2]
[1]
「やろう」とは思うし、自分なりに、取り組んでいるつもり。
でも、現実には「できていない」「変わっていない」ことが多い。

[2]
自分なりに、「できるだろう」「できている」と思っているレベル。
これと、世間で言う「達成レベル」とのあいだに、大きな差があるようだ。

[3]
自分の中での考えや意見と、「現実」の間の想定が、かけ離れていることが多い。
「甘い」と言われることが、多い。

[4]
学校生活や、社会生活の中で、人に手助けを受けたり、助けてもらうことを中心にして、その時々の課題をクリアしてきた。

逆に言えば、助けがない時は、課題をクリアできなかった。
挫折したり、失敗した。
なぜ失敗したのかも、理由が、うまくわからなかった。

[5]
自分自身の力で、適切に決められない。

つい、人の考えに、依存してしまう。
あるいは、人の言った通りにしてしまう。

自分で決めたことは、想定とかけ離れてしまう。
だから、人の言うことに従っていたほうがいい。
総じて、受け身である。

[6]
時間管理、金銭管理、身の回りの管理、家事などが苦手。
運転が苦手。あるいは、料理や片付けが苦手。

がんばろうとチャレンジしても、現実として、うまくできないことが多い。
三日坊主が多い。
気をつけているのに、提出物などを忘れがちなことがある。

[7]
年齢を重ねても、年齢相応の「外側」(仕事や収入など)が、ともないにくい。

学生の場合は、授業やテストなどに、ついてゆけないことがあった。
あるいは、特定の科目のみ、ついてゆけない科目があった。

[8]
いろいろなことに対して、
「これは、自分に言われていることだ」
「自分も、当事者なのだ」
という意識が、薄いか、無い。

自分だけ、強く責められることを、経験したことがある。
あるいは、よく経験する。

[9]
「空気を読んで」
「不思議ちゃん」
と言われることが多い。
あるいは、自分でも「空気を読むのが苦手」と感じることがある。

[10]
後から考えるとわかるのだが、なぜか同じ間違いを、何度も繰り返す傾向がある。
しかも、その間違いに突入する前に、「同じ間違いに突入しようとしている」と、気づくことができない。


見切りのポイントは、ここです。

・よく見ると、物理的な行動が、「できていない」
 ↓
・でも、自分では、「まずまずできている」と思い込んでいる
・実際は、できていないことに、自分で気づけていない
 ↓
・それゆえ、周りに指摘されたり、責められることがある
・指摘される理由が、自分では理解できていないので、苦しい
できていない → 指摘される → 苦しい
[現象に、矛盾がない]

この差が、見切りのポイントです。


「生きる時間をとりあげられた」人でない場合は、以下のリンクへどうぞ


上に当てはまる場合は、いわゆる「生きる時間をとりあげられた」人の症状ではありませんので、以下のリンクへどうぞ。
対応する上で必要な情報が、まとめてあります。

ケアーにつながる |「発達障害(グレーゾーン)」を先入観ではなく、きちんと理解していますか?



さらに、情報を見てゆこう

話が、戻ってきました。
話の輪郭が、だいぶ、くっきりしてきましたね。

あなたが、「生きる時間をとりあげられた」人であった場合……。
症状にあてはまった場合は、さらに、情報を見てみましょう。


どうすれば、この苦しさから、脱することができるのか。
もっともっと、知識を共有してゆきます。



苦しみから脱するために、さらに、知識を共有してゆきます。

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