[ ONSA 通信 ]の続き | 冬とオーブンと、オーブン鍋[2]

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時間と心がテーマ、藤沢優月(文筆業)です。
続きです。



夏が過ぎ、短い(……ほんとうに数日だった)秋が巡ってくる頃。
いよいよ、我が家のオーブンに異変が。



よく、映画で見る、そのものです。
欧州のキッチン(の多く)は、コンロとオーブンが一体型になっていて、造りつけです。

ビルトインコンロ・ビルトインオーブンの形になっていて、ふたつでひとつになっている。


その、正常に動いていたほう・ビルトインコンロのほうから、異音が……。





これは、どう考えても、挙動がおかしいです。
急いで録画して、動画を、家主さんに送ります。


「火事になったら困りますから」


家主さん、秒で飛んできます。
(ハハハ)

ほんと、死にそうもなければ、何もしない。
が、やばい! となった瞬間の行動は、秒です。






数日のうちに、最新型のオーブンとコンロが、取り付けられます。
そして、半分程度壊れたオーブンとコンロは、どうなったと思います?


日本じゃ、考えられない。
なんと、アパートメント前の路上に、堂々と遺棄です。


「ここに置いておけば、大丈夫よ」


家主さんと、取り付け業者の方が、共にうなずきます。
ちなみに、名誉のために言いますが、家主さんも取り付け業者も、相応に、きちんとした方々。


日本人としては、いろいろな気持ちがあります。
(環境負荷とか、あるいは、リサイクル券とか。どうするのよ)

でも、郷に入りては郷に従え。


かくして、古いオーブンとコンロ。
なんと、2時間後には、誰かが持ち去っていましたよ。……やっぱり、これでよかったのか。






かんじんのオーブンですが、今は、こう叫びたいです。

なぜ、こんなに便利なものを、今まで使わずに来てしまったのか!

欧州のオーブンは、強力な電力と火力で動く。
ピザも、すぐに焼けるし、シチューも焼き野菜も、早い早い。



そして、私は来週、オーブンに入れっぱなし鍋を買いに行こうと思う。

なんでも、怠け者専用の、伝統鍋。
伝統的に、そういう鍋があるそうなのです。

中に材料を入れて、オーブンに入れておけば、勝手に美味しく調理されてくれるそう。


ル・クルーゼでも、ストウブでもない。
欧州著者地方に脈々と伝わる、長い伝統を有する鍋です。





重ねて、10月ですが、気温はすでに7度。
でも、この地方の方々は、このような伝統的な智慧で、生活を乗り切ってきたのですね。


確かに、この寒さ。
半年以上も続く、凍てつく空気の中では、オーブン料理は必須に感じてくる。


私も、怠け者オーブン生活に、合流しようと思う。
日々学び、生きる智慧を駆使しながら、暮らしてゆきます。



それでは、また。
また、メッセージを書きにきます。