幻想の眼鏡を外す | バックドアは、なかった。正面玄関から入ってよかった

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時間と心がテーマ、藤沢優月(文筆業)です。


私と同じような錯覚を、経験されている方に。
無自覚に、無意識に、気がつけば、バックドアを探している感覚。


この、反射的に、バックドアを探す感覚。
ごく限られた条件の、特殊な状況で生じる感覚だと気づいたのは、だいぶ大人になって、勉強を重ねてからでした。



それまでの長いあいだは、どうにもできない感覚に、突き動かされていました。

無意識のものだから、気づくことも、難しかった。
「感覚」といった透明なものは、自覚することも難儀だからです。


その感覚、言葉を変えるなら、このようなもの。

「私には、正面玄関から入る資格がない」





自分は、何かにふさわしくない。
正々堂々と、正攻法なんて無理。そのやり方は、なぜか、私に許されていない。

だから、ショートカット(近道)的なものを、探さなくては。
正面切って、何かが、できるようになるわけがないのだから。……私になんて。





どうして、そのようなことを、考えるに至ったのか。
あるいは、この感覚は、どこで拾ってきたのか。


今なら、理屈立てて説明することができる。
でも、いずれにせよ、その説明は今、どうでもよいこと。


どうでもよくないのは、こっち。

「正面玄関は、ずっと、ひらかれていた」


バックドアなんて、そもそも、なかった。
それは、幻想の感覚だった。

しかも、正面玄関は、いつだってひらかれていた。
ただ私が、そうは、感じられなかっただけ。






だから、もし今、変わりたいと願ったなら、正攻法で挑戦すればいい。
何かを成し遂げたいなら、学んで、やってみればいい。


こんなに単純なことが、どうにもできなかった。
だから、わかったなら、時を無駄にせずに、とりかかりたいです。




それでは、また。
また、メッセージを書きにきます。